研修9日目

今日は「がん患者の看護について」でした。

がん患者さんと聞くといつも思い出す方がいます。

Hさんは多発性骨髄腫、奥様と離婚され、娘さんとも離れて暮らしており、独居でした。
ご本人に告知済との事でしたが、よくある話でご本人は自覚がありませんでした。

最初は元気にお散歩されたり、大好きな台湾へ旅行に行かれたりしていたのですが、
モルヒネを使っても襲ってくる猛烈な痛みに、横になって眠ることもできなくなり、
椅子に座ってうつらうつらとすることが多くなりました。

訪問時も痛みがひどく動けないのでヘルパーさんが来るまで
エンシュアの缶を空けてストローをさして枕元においたり、
管理者には内緒で訪問し着替えを手伝ったりしていました。

ある日、あまりの疼痛に結局入院となったのですが、
入院した先にお誕生日カードを持ってお見舞いに行きました。

一人暮らしのHさんはとっても喜んでくださいました。
「また、すぐ退院するから、よろしく。」と何度も言って下さいました。

もう帰れないと思っていたのですが、退院し、訪問再開となってお宅に伺うと
私が描いたバースデーカードが壁に貼ってありました。
「嬉しかったからさぁ、あそこに貼っておいたんですよ。」とHさん。
一人暮らしのお部屋とはちょっと雰囲気の違うカードでした。
でも、それでも飾ってくださったこと、嬉しかったです。

でも、Hさんはまもなく再入院となり、そのまま病院で亡くなられたそうです。
もう1度お見舞いに行こうと思っていた矢先のことでした。
親類の方がまだご存命のときにアパートを引き払ってしまったそうで、
帰るところがなくなり、元気もなくなってしまったのでしょうか・・・。
とっても切ないお別れとなってしまいました。

こうやって研修で勉強すると、もっといい看護が提供できたのに・・・と残念な気持ちになります。
モルヒネの使い方、疼痛のコントロールなど本当に勉強になりました。
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by ayano-812 | 2006-09-26 20:50 | 訪問看護


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